初めてのお部屋探しで、わからない言葉がたくさん使われていると不安になると思います。今回は「敷金・礼金」の疑問について解説いたします！
お部屋探しにおいてよく目にする言葉ですが、どんな意味の言葉なのか見ていきましょう。
敷金は、賃貸借契約時に支払う初期費用の一つです。敷金は、一時的に預けておくお金で、退去時には基本的に返還されます。
敷金を預けるのは、以下のような事態が発生した場合の担保とするためです。
・入居者が家賃を滞納した
・退去時の原状回復費用
以上のようなことがなければ基本的に返還されますが、退去時の原状回復費用の支払いがある場合は、敷金からその額を差し引いて返還されます。
また、もし原状回復費用が敷金を上回った場合は追加で請求されることがあるため、注意が必要です。
礼金も、敷金と同様に契約時に支払う初期費用の一つですが、こちらは退去時の返還は一切ありません。また、原状回復費用に充てられることはありません。
礼金は、賃貸のお部屋が少なかった時代に、大家さんに対し「お部屋を貸してくれてありがとう」という意味を込めて支払われたお金であり、賃貸物件の多い現代では礼金なしの物件も増えています。
続いて、敷金・礼金の相場について確認してみましょう。
敷金・礼金の相場は家賃の1～2ヶ月分程度が一般的です。地域や物件によって変動があるため、周辺の相場も併せて確認しておきましょう。
ファミリー向けや戸建て、新築の物件などは3ヶ月分以上に設定されている場合もあります。また、ペット可の物件では、ペットの種類や頭数によって変動することもあるため、契約時に確認しましょう。
近年では、退去時の敷金精算トラブルを避けるためや、すぐに入居者に入ってほしいなどの理由から、敷金・礼金の支払いがない物件も増えています。
敷金・礼金がかからないため、そのぶん初期費用を浮かせることが可能になります。初期費用を抑えたい方におすすめです！
しかし、前述したとおり敷金は原状回復義務が発生した場合の担保でもあることから、敷金ゼロのお部屋は、退去時の原状回復費用が多く感じられるかもしれません。
最後に、敷金の返還について解説いたします。
敷金の返還のタイミングは、契約書の敷金に関する項目に記載があります。一般的には退去から1～2ヵ月ほどで返還されます。
初期費用の支払いの際に払った金額から、修繕費を差し引いた額が返還されます。物件修繕費には、借主が負担する場合としなくて良い場合があります。確認してみましょう。
◆負担しなければならない場合
借主が故意または過失によって損傷した部分については、借主による負担が必要です。
例としては以下のものが挙げられます。
・誤った使用方法により設備を損傷・故障させた
・故意に壁に穴を開けた、傷つけた
・子供の落書き
・引っ越し時についた傷、汚れ
・ペット飼育によるひっかき傷・におい・汚れ
◆負担しなくて良い場合
経年劣化や通常損耗については、借主の負担は必要なく、貸主による負担になります。
例としては、以下のものが挙げられます。
・経年によるフローリングの色落ち、畳の変色
・家具を置いていたことによる凹み
・冷蔵庫の裏の黒ずみ
・画鋲などの小さな穴
・日光による壁の変色
基本的にお部屋をきちんと管理していれば請求されることは少ないため、不要なトラブルを避けるためにも、掃除など普段からの心掛けが大切です。
今回は、敷金・礼金について解説いたしました。
どちらも賃貸借契約時に支払う初期費用の一つですが、敷金は返還される、礼金は返還されない、という違いを抑えておきましょう。
また、敷金の返還額を少しでも多くするためには、退去時の原状回復費用が掛からないようにする必要があります。
両者の違いをきちんと理解し、理想のお部屋を見つけましょう！
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